2004.9.18
松尾スズキ、ベネチアから世界へ?
先日の直木賞の授賞式に、「空中ブランコ」で受賞した奥田英朗氏の代わりに賞を受け取っていた松尾スズキ。奥田氏が五輪取材で欠席のため、「空中ブランコ」の前作「イン・ザ・プール」の映画化(監督・三木聡)で主役を務める松尾スズキが代理出席したものだ。
忙しいぞ、松尾スズキ。
その松尾スズキの初監督映画「恋の門」が第61回ベネチア映画祭に出品された。批評家週間での上映。当地へは、監督の松尾と、出演者の三池崇史、塚本晋也が登場。三池は「IZO」(オリゾンティ部門)と「Three…Extremes」(招待)の監督、塚本は「ヴィタール」(オリゾンティ部門)の監督としても。この三人、松尾41歳、三池43歳、塚本44歳。世界に自慢できるヤクザな40代だ。
初監督作で世界のひのき舞台に呼ばれる栄誉を得た松尾は、「寝耳に水。事務局の人に『素晴らしい役者を使っている』と言われた。どうやら塚本監督のことで、世界の目を引くキャストを使ったのが勝因かな?」と俳優としても個性派の2人に感謝していたという。
ちなみに今年のベネチアは宮崎駿監督「ハウルの動く城」、大友克洋監督「スチームボーイ」、野村哲也監督「ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン」というアニメ3本が注目だったが、合計10本の日本作品が上映され、日本に対する注目の高さが特徴的。1997年には北野武監督作「HANA-BI」がグランプリの金獅子賞を受賞した。
なお、当地での「恋の門」の評判は・・・上映中に笑いが絶えなかった。細かいオタクネタが多数出てくるが、趣味や生活のギャップに悩む男女の恋物語として受け止められたようだ。イタリアの女性記者は「ファニー(おかしい)」を連発しながら、来場した松尾監督に拍手を送った(asahi.com)・・・そうである。
●「恋の門」オフィシャルサイト
●「恋の門」公式ブログ
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